僕の感想文

筆者の主観です。備忘録とか面白そうなこととか。

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

あるキング/伊坂幸太郎

★★★☆☆ 概要: この作品は、いままでの伊坂幸太郎作品とは違います。意外性や、ハッとする展開はありません。あるのは、天才野球選手の不思議なお話。喜劇なのか悲劇なのか、寓話なのか伝記なのか。キーワードはシェイクスピアの名作「マクベス」に登場する三…

風の歌を聴け/村上春樹

★★★☆☆ 概要: 一九七〇年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。二人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。 青春の一片…

PK/伊坂幸太郎

★★★☆☆ 概要: そして、子供たちは目を輝かせる。「PK」「超人」「密使」からなる“未来三部作”。こだわりとたくらみに満ちた三中篇を貫く、伊坂幸太郎が見ている未来とは――。その決断が未来を変える。連鎖して、三つの世界を変動させる。●今から思えば、試さ…

職業としての小説家/村上春樹

★★★★☆ 概要: 「村上春樹」は小説家としてどう歩んできたか----作家デビューから現在までの軌跡、長編小説の書き方や文章を書き続ける姿勢などを、著者自身が豊富な具体例とエピソードを交えて語り尽くす。 文学賞について、オリジナリティーとは何か、学校…

爆発的進化論/更科功

★★★☆☆ 概要: 生命誕生から約40年。変化は常に一定ではなく、爆発的な進歩を遂げる奇跡的な瞬間が存在した。 眼の誕生、骨の発明、あごの獲得、脚の転換、脳の巨大化……。 数多のターニングポイントを経て、ゾウリムシのような生物は、やがてヒトへと進化を遂…

パプリカ/筒井康隆

★★★★☆ 筒井康隆のことをなめていたと思った。 こんなん読まされたら、彼を天才と認めるしかない。 次々と展開する夢世界のイメージ、それを違和感なくストーリーとつなげていく力。 鮮やかな夢のイメージがするすると脳内に再現できてしまうのは筒井先生の力…

フリーター、家を買う/有川浩

★★★☆☆ 面白かった。 けれども、タイトルはちょっと詐欺かなと笑 前半はひたすら母の精神病と、それに不理解な父にイライラするパート 後半はもはやフリーターではない主人公がガンガン活躍していくパート といった感じでした。 つまるところ、主人公がずっと…

ゴールデンスランバー/伊坂幸太郎

★★★★☆ これはとても面白い小説だった。 660ページぐらいでそれなりのボリュームだったけれど、徹夜で読みきってしまった。 内容はケネディ大統領暗殺をモチーフにした話で、首相暗殺犯に仕立て上げられた主人公が”大きな何者か”から逃げ回る話である。 結…

人工知能と経済の未来/井上智洋

★★★☆☆ 本書によると、あと20年ぐらいすれば人工知能が人類の頭脳レベルに達して、まったく新しい経済体制に移行せざるを得なくなるらしい。 表題、というか帯に書かれている「AI→BI」(AIによる産業革命→ベーシックインカム導入の必要性)の話は最終章あたり…

ベストセラー小説の書き方/ディーン・R・クーンツ

★★★☆☆ アメリカでベストセラー作家として君臨しているらしいディーンさんの著書の邦訳。 ミステリーやSFを小馬鹿にしているような表現が見受けられた。 自身は一般小説で累計2500万部以上を売り上げている自負があるのだろう。 私は一冊も読んだことはな…